トビウオ漁(焼き干し)
前回の投稿から期間が空いてしまいました。申し訳ありません。
前回は、トビウオを開いて干すところまでをお伝えしました。
いよいよ炭火を起こしてトビウオを焼いていく作業に入っていきます。
暑い中での熱い作業
炭火で焼く作業は、昼の前後で行われるため一番暑い時間帯での作業になります。焦げないように、生焼けにならないように、1尾1尾丁寧に焼いていきます。焼き干しづくりの中で一番大変な作業です。ただでさえ暑い日に、炭火を取り囲んで汗はだらだら…。体力はどんどん奪われていきます。しかし、こういった作業のときに島の人たちは黙々と作業せずに、とにかく喋ります。喋って笑って楽しんで、いつの間にか作業が進んでいくのです。焼き干しづくりは、島のコミュニティを作る1つの要素になっていると思います。
島民の知恵袋
余談ですが、炭火を起こす際にこういうものを使用するときがあります。
松ぼっくりです!島では化石燃料が入ってくるまで、山に生える植物などを燃料として最大限に活用していました。この松ぼっくりを乾燥させておくと火付けに最適です。すぐに火がつき、一定時間燃えてくれます。自然の着火剤ですね。今でも松ぼっくりを活用している家は珍しくありません。
さて、トビウオが綺麗に焼けたら、天日で約1週間ほど乾燥させます。からからに乾けば完成。油焼けしたり崩れたりしてしまったものを除いて出荷します。本当にテマヒマのかかるトビウオの焼き干しですが、これからもずっと続けていく価値のある風景には間違いありません。